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「 j a p a n 」 ── こだわりの漆器を日常で使う

磁器が英語で「china」とされるように、「japan」と表記されるのが、日本が世界に誇る工芸品・漆器だ。

 

日本の漆文化は、縄文時代にまで遡る。縄文人は漆で矢尻を付け、水瓶の内側に塗って、水漏れを防いでいた。漆は万能の接着剤、塗料(コーティング剤)として生活様式に取り入れられ、現代まで脈々と受け継がれてきた。日本の歴史上、中世の頃には、生活様式は全て漆器だったという時代もあるくらい、漆器は日本に深く根付いた文化なのだ。

 

一方、ここ九州・福岡に目を向けると、古くからの漆文化に関する文献はあまりない。これは日本の他の地域に漆器しかなかったころに、陶磁器がいち早くもたらされていたからで、九州には歴史のある「○○漆器」と呼べる生産地がないのもこのためだ。

 

しかし、いくら陶磁器の文化圏だといっても、輪島塗などは北前船で、昔から入っていたし、武士は漆がなければ甲冑等もつくれないので、藩ごとに漆工を抱えていたはずで、古くから伝わる漆器があるという家も少なくない。

 

ただ、漆器が日常生活に密着して使われてこなかったことから、生活様式にどのように取り入れていいのか、どのように手入れをすればいいのかを知らない人が多いのが現状だ。

 

漆器の手入れは、煩わしいものではない。漆器研究家であり、京焼・漆器を扱う「あらい」の荒井俊勝社長は、「これほど強い器は、他にない」と話す。

 

漆器ならば洗っていて手を滑らせても割れることはないし、傷もつきにくい。気をつけなければならないのは、食洗機の洗剤に入っている研磨剤くらいで、中性洗剤で手洗いをするのなら、何も気を使わなくていい。

 

それに、もし何かの拍子で傷をつけたり、壊れるようなことがあったとしても、漆器なら修理や補修が可能だ。

 

漆器なら、こだわった高級なものでも日頃から安全に使え、日本を代表する文化をいつも身近に感じられるのだ。

 

次号、漆器の「用の美」に続く。

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(2017年2月28日発刊)

漆器製作の様子を描いた浮世絵の陶板画(黒江漆器椀)

製造工程は漆の精製から素地(きじ:素材が木の場合には「木地」)の加工、下地工程、塗り工程などに大きく分けられるが、細かな工程を挙げると30から40もある。工程の違いにより、漆塗にもさまざまな種類がある。漆器の値段は、基本的に塗りの回数、行程の複雑さといった人件費で決まる。

樹皮に傷をつけて、にじみ出る生漆を採集されたウルシノキ(左写真)。漆(右写真)とは、ウルシ科のウルシノキやブラックツリーから採取した樹液を加工した、ウルシオールを主成分とする天然樹脂塗料。熱や湿気、酸、アルカリにも強く、腐敗防止、防虫の効果もある。

■取材協力/漆ARTあらい

http://www.kyouyaki-sikki.com/

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