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HOME > 2018年1月号 天神・博多港の高さ制限の緩和で再開発の機運が高まる福岡市

再開発プロジェクト「天神ビッグバン」を進める福岡市。昨年9月の記者会見で高島宗一郎市長は、「再開発に向けた弾がそろった」と述べた。これは天神・明治通り地区(約17ha)と、博多港ウォーターフロント地区(約38ha)について、航空法による建築物の高さ制限の緩和が国土交通省に認められたことを受けての発言で、アジアの拠点として勢いづく福岡の発展がいよいよ大きく動き出すことになりそうだ。

高さ制限の緩和で再開発に弾み

 

昨年9月、「国家戦略特区」として福岡市において認められている「航空法高さ制限のエリア単位での特例承認」について、「天神明治通り地区」で更なる特例承認が認められるとともに、新たに博多港ウォーターフロント(博多港中央・博多ふ頭)地区が追加された。これを受けて、天神ビッグバン第1弾として天神1丁⽬南ブロックですでに始動している「天神ビジネスセンタープロジェクト」について、これを手がける福岡地所は更なる高層化を検討しているという。

 

昨年9月に発表された航空法による建築物の高さ制限の緩和は、明治通り地区の高さ制限が従来75メートルだったものを福岡空港までの距離に応じて、76~115メートルまで緩和するとともに、博多港ウォーターフロント地区では70~90メートルだった制限を、一律100メートルとするというものだった。

 

明治通り周辺地区を巡っては、2014年に国家戦略特区の特例として、高さ制限を約67メートルから約76メートルに緩和。旧大名小学校跡地一帯については、昨年7月に115メートルまで緩和されていた。

 

また福岡市は、JR博多駅周辺の高さ制限も緩和要請しており、JR博多駅、天神、ウオーターフロント地区を「三つの核」として連携を強化し、回遊性を高め、より一体的なまちづくりを目指している。

 

アジアで最も都心に近い福岡空港を有する福岡市の都市成長のネックとなっていた航空法のビルの高さ規制が、「天神ビッグバン」に絡み緩和されたことで、市中心部の開発が進み、アジアの拠点として勢いづく福岡のまちの発展がようやく大きく動き出すことになりそうだ。ただ、現状では再開発の歩みが遅いのも事実で、建て替えが進むのは先述の「天神ビジネスセンタープロジェクト」のオフィスビル(2020年完成予定)1棟にとどまっている。遅れの理由の一つが、市中心部でオフィスビルの需給が逼迫しているため、建て替え期間中の仮移転先の確保が難しいことがあげられる。

そんな中、注目を集めているのが、天神ビッグバンの西ゲートと位置付けられている旧大名小学校跡地の再開発だ。

 

民間投資を呼び込めるか

 

現在、旧大名小学校内では2018年9月までの期間限定で、官民共働型スタートアップ支援施設「FUKUOKA growth next(福岡グロースネクスト)」が運営されている。その一方で、再開発の事業者公募が行われ、応募した企業連合は審査後、再開発の具体的な内容を市に提案している段階で、福岡市は今年3月に優先交渉権者を決める方針だ。

 

西日本鉄道、JR九州、福岡地所、積水ハウスなどがそれぞれを核とする企業連合で参加資格審査書類を提出しており、公募条件として、土地を50年から70年の借地とし、広場や公民館の設置を求めているほか、今回の選考では外資系高級ホテルの誘致などが焦点になっており、2021年の開業を予定している。

 

一方、博多港ウオーターフロント地区の高さ制限緩和の対象で、先行整備される第1ステージエリア(中央ふ頭の西側と基部、博多ふ頭)では、今後10年程度かけてMICE(国際的なイベント)・ゲートウエー機能の強化と併せてにぎわいを創出する計画だ。

 

主要施設のうち第2期展示場と駐車場はPFIで先行施設として事業が進められており、その他、福岡サンパレス大ホールの代替施設となる2500~3000席の(仮称)ウオーターフロントホール、クルーズ船の複数隻同時着岸も視野に入れた国際ターミナルの機能強化、250~300室のハイグレードホテル、商業施設などの誘致を予定している。2017年度中に方針を決定し、2018年度以降に民間事業者の公募手続きが進められる予定だ。

 

高島市長は、昨年12月の記者会見でも2017年を振り返り、天神ビッグバンについて、「ビルの高さ制限が最高115メートルに緩和されたことが、今年一番の転機になった」と改めて述べていた。オフィスビルの建て替え期間中の仮移転先の確保など課題もあるが、規制緩和で高層ビルを建てることが可能になったことで、民間投資の機運が高まっていることは確かだ。

 

 

 

 

※「天神ビッグバン」とは、国家戦略特区や地区計画などを活用した規制緩和によって民間投資を促し、福岡市中心部のビルや、公園、地下通路といった公共施設などをつくり変える福岡市が推し進めるプロジェクト。天神交差点から半径約500メートルのエリア(約80ヘクタール)が対象で、ハード・ソフト両面からの施策を組み合わせることで、アジアの拠点都市としての役割、機能を高め、新たな空間と雇用を創出する。今後10年間で30棟の民間ビルの建替えを誘導し、その延床面積は1.7倍、雇用は2.4倍に増加、また、約2,900億円の建設投資効果、建替え完了後からは新たに毎年約8,500億円の経済波及効果を見込んでいる。

 

【天神ビッグバンの主なプロジェクト】

(1) 航空法⾼さ制限 エリア単位での特例承認(天神明治通り地区 約17ha)

(2) スタートアップカフェの運営及び機能強化

(3) 天神1丁⽬南ブロック(地下通路整備)

(4) 天神地下街仮設⾞路の有効活⽤

(5) 旧⼤名⼩学校跡地まちづくり

(6) ⽔上公園再整備(2016年7月「SHIP'S GARDEN」としてリニューアルオープン済)

(7) 地下鉄七隈線延伸事業

(8) 交通混雑の低減に向けた駐⾞場の隔地化・集約化

(9) 都⼼循環BRTの形成

(10) 天神ビッグバンの奥座敷(西中洲)の魅力づくりに向けた道路整備と景観誘導

(11) 春吉橋賑わい空間の創出

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