11月末から12月25日までの４週間、ヨーロッパ各地ではアドヴェント（待降節）と呼ばれるクリスマスの準備期間に入り、街の広場にはこの季節を彩るクリスマスマーケットが開かれます。露店の店先には、ツリーを飾るオーナメントなどクリスマスグッズが所狭しと並び、食べ物を売る屋台も出て、マーケットは地元の人と世界中からの観光客で寒さも忘れる賑わいになります。今回は、長い歴史と各地方ごとに多彩な趣があるドイツのクリスマスマーケットの魅力をご紹介化します。

冬のドイツ旅行の魅力は、何と言ってもクリスマスマーケットです。クリスマス前のアドヴェントになると、ドイツではどこへ行っても、街の中心には必ずクリスマス風の飾り付けをしたかわいらしい屋台が並び、グリューワインやレープクーヘンが売られ、人々を引き付けると共にこの時期を特別でロマンチックなひと時へと変えます。

ドイツのクリスマスマーケットの魅力は、各地方ごとに多彩な趣があることです。

「シュトゥットガルト」のクリスマスマーケットは、ヨーロッパ最古、世界最大級と称され、カールスプラッツからマルクト広場まで広がるおよそ280の露店の屋根に施した様々な飾り付けが見どころで、数ある屋台をこれほど贅沢に飾りたてている所は他にありません。

中世の街並を残す「ローデンブルク」は、ロマンティック街道を代表する『中世の宝石箱』の名で愛される街で、古い家並みとマーケットの灯りが闇の中に浮かび上がります。とてもロマンチックで、ドイツ最大のクリスマス･ピラミッドのひとつを、ここに見ることができます。

世界遺産の街「バンベルク」は、過去の戦火を逃れたことから旧市街が手付かずのまま残っている、非常に景観が美しい街で、中世の古い石造りの建物に囲まれた広場にクリスマスマーケットが軒を連ねます。

「ニュルンベルク」は、その規模の大きさや出店の数などで世界的にも有名で、「クリストキント」と呼ばれる天使に扮した若い女性によって毎年厳かに執り行われるオープニング・セレモニーも見どころです。また、蒸気メリーゴーランドや機関車が走る「ニュルンベルク子供クリスマス市」は子供たちに大人気で、ファミリーにもおすすめです。

ドイツ観光局によると、クリスマスマーケットの数は大都市だけでも2500を数え、毎年、何百万もの人々が、食欲をそそるレープクーヘンやグリューワイン、焼き栗と焼きアーモンドの香りに誘われてやってきます。ドイツ人にとっても、海外からの観光客にとってもクリスマスマーケットめぐりは、一度は行ってみる価値あるイベントです。